
「酒造りは米作りから」と言われるほど、お酒の味を左右するお米。酒は原料がシンプルなだけに、米の善し悪しがすぐに味に現れてしまいます。
ですので原料米は蔵元や杜氏が一番気にするところです。日本酒を造る米は、一般の食用米と全く異なり酒造用に品種改良した米で「酒米」と呼ばれます。その中でも産地や品種銘柄などについて特に農水省の指定を受けた米を「酒造好適米」と呼び、代表的なものに「山田錦」があります。
山田錦は品質の高い日本酒を製造する時に欠かせない米であり、事実、全国新酒鑑評会で金賞をとるお酒のほとんどが山田錦を使用しています。
武内酒造では原料米にこの「山田錦」のほか、岐阜県産の酒造好適米「ひだほまれ」を使用しています。
酒造りは仕込み水から割り水まで、とても大量の水を使用します。「名醸地に名水あり」と言われますが、おいしい酒造りにはおいしい水が欠かせません。
大垣は豊富な湧水を持つ、全国でも有数な名水地です。豊富で良質な地下水の恵みにより古くから「水の都」と呼ばれてきました。近年ではあまり見受けられなくなりましたが、各家庭で井戸を持ち、豊富な地下水を生活に利用してきました。
現在でも大垣市内各所で自噴水井戸が設けられ、大垣の水のおいしさがマスコミ等で紹介されるようになり名水地として全国に名が知られるようになりました。
大垣の代表的な湧水である加賀野八幡神社井戸は昭和61年に『岐阜県の名水』に指定され、水都20選にも選ばれています。また、平成20年には環境省より『平成の名水百選』に選ばれました。
武内酒造は酒蔵に自噴水井戸を有しており、良質な湧水を贅沢に使用しています。
日本酒造りは繊細で非常に複雑な工程と高度な技術が必要な仕事です。
最近では醸造機器の発達によって温度や湿度を細かく管理ができるようになりましたが、それでも酒造りの最高責任者である杜氏の技や経験が不要となったわけではありません。創業より長年にわたって蓄積・継承された杜氏の技・知識・勘は現在においても酒の出来栄えのよし悪しに大きな影響を与えています。
武内酒造では酒造りの最高責任者である杜氏 岡住一昭氏を筆頭に多くの蔵人が創業より脈々と受け継がれる伝統の技を駆使し丹精込めて味わい深い酒を造り続けております。武内酒造は新潟中越地方を発祥地とする代表的な杜氏集団の一つである越後杜氏を流派としています。
麹や酵母など、微生物の働きや特性を巧みに利用する日本酒の造り方は、江戸後期にほぼ確立され、現在も基本的に大きな変化はありません。
浸漬米(しんせきまい)
精白したお米を水に漬けて吸水させたもの。大垣の良質な湧水を使用している。
浸漬米枯らし(しんせきまいからし)
吸水させたお米を広げて水気を切る。
蒸(むし)
蒸すことで浸漬米が軟らかくなり麹菌が根付きやすく、また醗酵もしやすくなる。
蒸米放冷(むしまいほうれい)
蒸したお米を広げて熱を取る作業。熱が残ったままだと麹菌が根付かず、お酒が造れなくなる。
製麹(せいきく)
適温の蒸米に麹菌を種付けした後、加温設備のある麹室(こうじむろ)でしっかり寝付くように寝かせる。
出麹(でこうじ)
製麹した麹を麹室から出した状態。広げて熱を逃がすことで麹菌の動きを抑える。
吟醸麹(ぎんじょうこうじ)
山田錦、精白40%、一升盛。
酒母・しゅぼ
酒母と呼ばれるアルコール発酵を営む酵母が培養されたもの。お酒を造るすべての元になる。
仕込み作業(櫂入れ)
吟醸酒や純米酒などの場合はエアシューターを使わず、全て手作業で行われる。
醪(醗酵)もろみ
主醗酵の行程。酒母に水・麹・蒸米を仕込んだ液状物で、醗酵が進むにつれて沢山の泡が出る。
上槽作業(袋取り)
酒袋に醪(もろみ)を詰める槽でお酒を搾る作業。
上槽作業 袋取り
上槽作業(袋取り 槽中)
上槽中(じょうそうちゅう)
上槽作業(吊るし取り)
槽を使わず、自然の重力に任せてお酒を搾る。時間はかかるが、繊細な味や豊かな香りが一番残る。
上槽作業 袋取り
上槽作業(吊るし取り 吟醸酒)
上槽中(じょうそうちゅう)
上槽作業(機械式)
酒を搾る道具機械。新式は酒袋を使わず、タンクから直接、醪(もろみ)を入れる。幾層ものフィルターを通した後、アコーディオンのようにゆっくり圧力をかけて搾る。
上槽作業 槽(新式)
上槽中(じょうそうちゅう)